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光の子育て
生きる力のたっぷりな子になーれ!
七歳までの子の光

能動脳と受動脳の大きな違い

以前にスイスのミカエラ・グロックナー医師からこのようなことを学びました。

人の脳には能動的な部分と受動的な部分があり、

それぞれ役割と発達過程が違うというもの。

「能動脳」は無から有を生む力。自ら創造をしていく脳。

この「能動脳」の増殖は〇−三歳が最も活発で、ついで三歳から七歳。

七歳から九歳には増殖のカーブがほぼ横ばいになり、九歳でその増殖期が終わりを迎える。

つまり三歳まで、もしくは七歳までに「能動脳細胞」の数が決まり

その後はその細胞が育っていくことで知識や理解が得られていく。

 

一方で、「受動脳」は外部から与えられた刺激に反応することで発達する脳。

さらに〇歳から九歳までの間に増殖した「受動脳細胞」は

子どもが十二歳になる頃から死滅し始め

思春期の若者の脳に空白域を作ることが知られてる。

 

「受動脳」が死ぬことで

「能動脳」がさらに育って行ける場所を作る。

 

それまでに増殖した「能動脳細胞」の数が多ければ

子どもの「能動脳」は「受動脳」が作ってくれた空白域を埋めるように育ち

子どもの個性、知力、創造性、想像力はその時期から大きな飛躍をする。

 

けれども、九歳までに十分「能動脳細胞」が十分増殖されていないと

「受動脳」が死んだ後、脳の中に空白部分ができてしまう。

 

これはとても興味深いリサーチだと思います。

 

この時期の子どもが意志を持って、自分の好奇心から世の中と接している時期に

子どもの脳はどんどん発達しています。

自分の興味から行動し、実際に手足を動かして世界を探索する。

外の世界と、自然と、人と交わって思いっきり遊ぶ。

子どもが意志の力を使うと、「能動脳」の細胞数が増えていくと言うことです。

「能動脳」は「光」をたっぷりと含んだ脳です。

それは創造性、想像力、個性が輝く、「光」の源です。

幼児の強い意志の力が、この「光」の脳を自ら育てます。

 

それとは対称的に

子どもが電気じかけのおもちゃ、テレビ、ビデオ、コンピューターゲームなどに興じている間には

外から与えられる情報に「反応」することで育つ「受動脳」が発達します。

 

ボタンを押すと音が出る。

与えられた問題に、反射的に答える。

目で見たことを一方的に記憶する(フラッシュカードなど)。

目の前の映像を眼球が追う。

他の国の映像を見ることで、知的に満足する。

バーチャルリアリティーの世界を目と指先だけで経験する…。

 

与えられたことに反応する「受動脳」は新しいものを生まずに

外から与えられた刺激に反応することで、世の中と接していきます。

「受動脳」が強く発達すると、当然のことながらリアクションが強くなります。

外界に本能、衝動、情感で反応していく癖がついていきがちです。

 

思春期を迎えた若者が、外に反応することに疲れ

次第に生きる気力や動機を失って

無感動、無感覚、無意味など

人によっては抜け殻のようになってしまうのも

脳に空白の領域が生じ始めるからと考えられます。

 

幼児は決してじっとしていることがありません。

眠っている以外は、絶えず動いています。

全身で世の中と関わっていきます。

歯が生え変わる前の子どもたちは、「意志」のかたまりですから

一度意志の方向性が決まると、頑固になって

そこから気を変えるのがとても難しい。

気に入らないとだだをこねる、泣き叫ぶ、寝転がるなど、全身で意志を示してくることもあるでしょう。

食事やトイレの世話だけでなく、動き回る子どもの危険防止や監視、遊び相手になるなど

1日が終わるとクタクタになってしまうのも当然ですよね。

 

けれども「能動脳細胞の増殖」の視点からみると、

お母さんの「クタクタ」は決して無駄にはならないということを覚えておいてください。

お母さんの苦労の一つ一つが、これからの子どもを大きく支えていく。

これは頑張っていらっしゃるお母さんが、

こころの勲章にしていいことだと思います。

 

お母さんがクタクタになってしまった時に

救世主のように現れる子ども向けビデオやコンピューターゲーム。

あんなに走り回っていた子どもが、大人しく座っててくれるのですから、

こんなにありがたいことはありません。

その間に、家の仕事もできるし、メールもチェックできる。

1日の中でお母さんがほっと一息つける唯一の時間です。

その時間に罪悪感を持つ必要はありません。

 

ただ、子どもに画像を見せる時、ケータイやタブレットのゲームを許す時、

二つの脳のことをちょっと頭に入れて

バランスを考えた上で指導してあげてください。

 

「静かにしててくれてありがとうね。じゃあこれからお散歩に行こうか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ABOUT ME
内山千晶
オレゴン州ポートランドのシュタイナー学校で、小・中学生に23年間日本語を教えました。今は校長として、ポートランドワルドルフ学校で幼児から高校までの生徒たちだだけでなく、親御さんや先生方、学校、地域、そして米国ワルドルフ教育全体のサポートをしています。 ポートランドワルドルフ学校教頭。 アンティオック大学教育学部博士課程。 アンティオック大学教育学修士。 上級ワルドルフ教師のための治療教育課程修了。 北米ワルドルフ学校協会、学校代表。 北米ワルドルフ学校日本語教師のための研修主催者 人智学精神科学・教育学部門・天文学部門会員。 空間ダイナミックコース終了。 星智学のワークショップ、研修主催。 星智学リーディング。

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