「地」の気質を持つお母さんからのご相談です。
「ささくれとか小さな擦り傷が気になって、なかなか他のことが見えません。『大丈夫』って言っても、かえって泣き出す始末。」
「小さい時から怖がりで私のそばをなかなか離れませんでした。いつも遠くから眺めているばっかりで…。『挑戦』とかは無理」
「小さなことですぐ、『くよくよ』『メソメソ』するので、こっちがイライラしてしまいます。」
「新しいことになれるのにすごく時間がかかるんです。慎重で…。」
「お友達の中にもなかなか入っていけないんです。モジモジしてるばかりで。励ましても背中を押しても、何の役にもたちません。」
「男の子なのに、今からこれじゃあ先が心配…。いけないかなって思っても、つい『男の子でしょ』って言いたくなってしまいます」
「子どもなんだから、もっとあっけらかんとしていてほしい。家族はみんな明るいタイプなのに、どこからこの暗さが身についちゃったのかしら…。」
私も上の子が「地」の気質を持っていたので
これらのお母さんたちの気持ちがとってもよくわかります。
子どもには前を向いて果敢にチャレンジしていって欲しい。
なのに「地」の子どもは、まるで成長したくないかのように
世の中が恐ろしいところであるかのように
生きているのが辛いかのように振舞います。
子どもが周囲に溶け込んでいけないために
お母さんまで大人の輪に入っていくことができなくて、残念な思いをしたり。
周りがイライラしてしまうことも少なくありません。
すると「地」の子はますますかたくなになって
辛さを訴えてくるので、まったくラチがあきません。
周りは先に進もうとし、「地」の子はそこに留まろうとする。
このままでは「地」の子は誰からも取り残されてしまいますね。
この気質の子どもを持って、途方に暮れてしまう親御さんも少なくありません。
この気質の子どもは「鉛(なまり)」のような性質を持ちます。
水が流れていこうとする中で、鉛は水中にとどまって動こうとしません。
風に吹かれてもビクともしません。
ありがちな会話例:
子:「傷が痛いよ」
母:「あの昨日のでしょ?小さい傷だから大丈夫だって。血も出てないし。そんな小さいことでくよくよしない。ほら、あれ面白そうだよ。行ってみようよ。たーのしいぞー!」
子;「やだよ。行きたくないよ。」
母:「平気平気、全然怖くないよ。せっかくなんだから。さあ、勇気だして行こ!やってみたらぜーったい楽しいから。お母さんが一緒にいてあげるから!」
子:「やだってばー!えーん(泣き出す)。」
これは典型的なパターンで、母と子が「綱引き」のように
互いに反対方向に引っ張りっこしています。
この「綱引き」をすると、子どもはますます「鉛」のように重くなって固執するという
悪循環を起こしてしまいます。
オススメの会話例:
子:「傷が痛いよ」
母:「どれ、見せてごらん?ああ、ほんとだ。痛いねー。ちょっとまだ赤いもんね。血出てないけど、『安心の絆創膏』貼っとく?」
子:「うん、貼っとく」
母:「はい。ちょっとは良くなった?」
子;「うん。もう痛くなくなったよ」
母:「よーし!ねえ。お母さんあれやってみたいけど、できるかちょっと心配。一緒にやってくれる?XXXちゃんが一緒だったら、できる気がする。」
子:「うん!ボクがいてあげるから大丈夫だよ!」
母:「助かるね。ありがとう」
この気質の子は自分の痛みを通じて、人の痛みを理解します。
そのため、他に気質にはみられない、人に寄り添うような優しさを持ちます。
「地」の気質に合っている職業:
医者、看護婦、セラピスト、カウンセラー、ヒーラー、獣医、介護士、福祉関係、学者、哲学者、作家、詩人など。
おすすめダイエット:塩分を控える。時々甘いものをあげる
塩分は「地」の子を重くしがち。ちょっと控えめにしましょう。
糖分は気分を高揚させる働きがあるので
「地」の子どもの痛みや悲しみを和らげます。
取りすぎにならない程度なら、大好きなスイーツを楽しませてあげて大丈夫です。
ここで、「地」の気質の「光」を上手に引き出すためのコツをまとめてみましょう。
- 短時間でもいいから「時間を止めて」その子の痛みのために時間を使う。
- その子の痛みをしっかり認める(過小評価しない)
- 機会を見つけて、助けやお手伝いを頼む
- その子を頼りにする、「ありがとう」をつたえる
ここで気をつけたいのが、痛みに対する同情レベルです。
うわべだけの「痛いね、かわいそうね」は絶対に効きません!
鉛の子を持ち上げるにはその子と同レベル、もしくはもう一段深いところからのアプローチが大切です。
「地」の子どもは世の中の痛みを代弁する使命を持っていますから
誰か他の人がその痛みを代弁してくれたら
彼らはその使命から完全に解放されることができるのです。
優しくて、思慮深く、知性も高い「地」の子どもたち。
彼らは世の中の痛みを代弁し、理解し、癒す存在になるために生まれてきました。
地球全体が癒しを必要としている今、彼らの役割の大きさは計り知れません。
その子の「光」を見据えて、しっかり伸ばしてあげたいですね。
「ありがとう」の言葉が彼らに動機を与えます。
応援しています。